(C)Two-way/小学校/国語/全学年/6年/作文
作文指導〜「書き出し文の指導」
1.はじめに
「書き出し」の一文に限定して指導する。
読み手を引きつける作文は、ほとんどの場合において「書き出し」で決まると言っても過言ではない。
およそ、名作と世に知らしめる著作は、実に書き出しのたった一文で読み手の心を引きつけてしまう。
表記の仕方や原稿用紙の使い方の指導ももちろん欠かせないが、魅力的で一瞬を描写する書き出しの文が書けるようになると、作文に苦手意識を持つ子供も集中して楽しく原稿用紙に向かうようになる。
以下の記録は本実践の向山洋一氏並びに伴一孝氏の修正追試である。
2.授業の流れ
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指示1 修学旅行の思い出を作文にします。 |
テンポよく指示を出していく。
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指示2 四つ目のマスから題名を書きます。今は書きません。出来上がった最後に書きます。 |
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説明1 その丸の上のマスが名前の終わりになります。 |
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説明2 さて、一行あけて、本文を書き始めます。 |
原稿用紙の使い方は、指導済みである。
ちなみに、このサイトはチョーおすすめである。→「えんぴつくんの作文教室」
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指示3 では、書いてごらんなさい。 |
書けないでいる子には、「最初の一文だけでもいいから、書いてごらん。」と助言する。
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指示4 黒板に書かれた「書き出しの文」に点数を付けます。書いた人は読み上げてください。 |
次のような文が読み上げられた。
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○ ぼくたちは○月○日修学旅行に出かけてきました。・・・・・・・30点 |
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指示5 今から先生がある人が書いた書き出しの文を読みます。 |
ここで、事前に用意しておいた「よい書き出し文」の例文を紹介する。
以下のようなものである。|
<例文> |
少し間をおいてから、尋ねる。
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発問1 みなさんの書いた書き出し文と比べて、今聴いた文のどんなところがいいなぁと感じましたか。感想でもいいです。だれでもいいですから自由に立って発表しなさい。 |
発表させ、ポイントをしぼって板書する。
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(板書) |
よさを発見できたことを大いに誉め、以下のように補足した。
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説明3 どちらがかっこよかったですか。(「先生が読んだ文。」の声) |
子供たちは「なるほど。」という表情で静かに聴いている。
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指示6 それでは、新しい気分で、もう一度書き出しの文を書いてごらんなさい。今の原稿用紙は寄せて、別の新しい原稿用紙に書いていきます。書き出しの行は、先ほどと同じ所から書きます。 |
子供たちは、一斉に書き始める。先ほどよりも心なしか表情も真剣である。
教室はぴーんと張りつめた集中した空気の中、鉛筆を走らせる音だけが響く。
できた子供が、順に持ってくる。
他の子供の刺激になるように、教師は大きな声で読み上げ、誉めていく。
次から次へと、先ほどとはうって変わった「すてきな書き出しの文」が出てくる。
あとは、次のように指示するだけである。
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指示7 とってもすてきでドキンとする始まりですね。この調子で一こま一こまをずっと書いて行きなさい。原稿用紙は一枚でいいからね。できたらば、題名つけなさいね。他の人が考えないような題名をね。題名は、あなたのすてきな作文の分身ですからね。 |
子供たちは、時間いっぱい原稿用紙に向かい、一枚の作文を仕上げることができた。