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 ユーロ2000 3  


 開始18分で2−0とイングランドにリードされ、まだ

前半の途中だと言うのに、気持ちの上では諦める覚悟が出来て

いました。でもでも、サッカーは分からないから、もしかしたら

と言う気持ちもあります。

だって、ポルトガルのほうが攻めている、つまりボールを持って

いる時間が長いのです。確かにイギリスは速攻だけど、でも、

ポルトガルは頑張っています。

ひいき目ではなく、ペースはこちらにあると思いました。

そして、ポルトガルにもチャンスはやって来ました。

国民的ヒーロー、フィーゴが、阻むイングランド勢をものとも

せず抜いて抜いて突っ切り、立ちはだかるイングランドの選手の

足の間を抜いてキレイにゴールを決めたのです!

きゃああああ〜〜〜〜っっっ!!!

やったやったやったぁ〜〜〜っっっ!!!

この時前半21分。2−1!

点差は1点っっ。

ダンナとポルトガル人の同僚が一気に明るい顔になり、わが息子は

「ゴーロー!(ゴール)」と叫びながら走り回ります。

もしかしたら、負けないかもしれないっっっ。

ピピッ。フランシスカからメッセージ。

「YES! YES!」

「SIM! SIM!」と返事を出します。

「ううう、空港に行く時間だー。」

ダンナと同僚が力無く立ち上がりました。

「結果、携帯で知らせるからね。」

そして2人は家を出て行きました。

 

 少し希望が見えて来た前半、ポルトガルは押していました。

これ、もしかしたら行けるかも、と思っている矢先の前半37分、

ジョアン・ピントがルイ・コスタから受けたゴール前のパスを

見事にヘディング!

2−2!!

やったぁ同点よぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

ありがとうジョアン・ピント!

このゴールは大きいぞ!

すかさずダンナに電話。「2−2になったよ!」

「うぉーっ、やった〜〜〜!」と電話の向こうで吠えるダンナ。

ピピッ。

フランシスカからメッセージ。

「ビバ! ビバ!」

「SHINISOU」と返事。

そして、ピピーッと前半終了の笛の音が。

2−2でイーブン。これでスタートラインだぞ〜〜〜。

フランシスカに電話をしました。

「クリー。」

「フランシスカー。私泣いてるうー。」

「私もよ〜。死んでるわ〜。」

「私も、メッセージ送ったでしょう。」

「シニソウって何?」

「もう、ほとんど死んでるってことよぅ。」

「オオ、クリ、私も、もう完全に死んでるわ〜〜〜。」

「ポルトガル、勝てるよね。勝とう!」

「そうよ、ポルトガルは勝つ! 勝てるわよ!」

 

 後半が始まりました。

息を飲んでゲームを見守っていましたが、後半13分で

ヌーノ・ゴメスがルイ・コスタのパスを受けて、ゴール!

3−2!!!

信じられない!!!

前半の始めではもう負けを半ば確信していたのに、

ポルトガルは勝てるかもしれない!!!

ダンナに電話をします。

なかなか通じませんが、しつこい私は何回もボタンを押し、

10回目くらいで何とか繋がりました。

「追加点入れた! 今3−2で勝ってるよ!!」

「やったーーーーーーーっっっっっ。」

 

 ピピッ。

フランシスカからのメッセージ。

「クリ、全ての聖人に対して、感謝の言葉を送り、

 私たちのポルトガルが、このまま勝てますように。」

「嬉しい。言葉で表せない。ポルトガルは勝つ!」

 

 終わり15分くらいは生きた心地もなく、「早く、このまま

点を入れられずに、どうか、早くゲームよ終わって!」と

思っていました。あと、10分。

あと、5分。

あと、1分。

そして、ロスタイム。

このロスタイムの長かったこと・・・・。

でも、終了の笛が鳴り、会場はオォーという歓声に包まれ、

そして、そして試合は終わりました。

3−2と言うポルトガルの勝利で!

あの前半18分で2−0になった時に誰がこんな終わりを想像

したでしょうか。

これだからサッカーは分からない!

 

 すぐダンナに電話をし結果を知らせ、それからフランシスカに

電話をし、喜びを分かち合いました。

「これからジョンにちゃんとお金用意しなさいってメッセージを

 送るわ。」と息巻くフランシスカに

「ジョンがどれだけ落ち込んでいるか考えるのも恐いから、私は

 メッセージ出さない。」と言うと

「あらそう。」と笑いました。

そう、勝者は笑うことが出来るのであります。

いつもなら試合の時はマメにメッセージをよこすジョンも、この

時ばかりは沈黙でした。

 

 今回のポルトガル戦はとっても不思議な気持ち。

だって私はスポルティングファン。今まで敵だった他チームの

エースストライカーやキーパーが突然身内になってしまったこの

複雑な感覚。何とも言いようがありません。

でも、更にポルトガルサッカーにはまってしまったなあ、

と実感してしまいました。

 

 フランシスカに「ジョンから返事来た?」とメッセージを

送ったら「もちろん来ないわよ。」と返事が。

そしてその一時間後(恐らく回復に要した時間)、ようやくジョンから

「おめでとう。ポルトガルはよくやったと思う。」と言うメッセージが

届いたのでした。

「ありがとう。ジョンにメッセージ送る気がしなかった。」と

メッセージを返すと、

「ゲームは人生じゃない。」と言う返事が。

「そうだね。」と返事を書きながら、

私は、ポルトガル勝ったと言う至福の気持ちに満ち満ちていたので

あります。

そうよ、ジョン。

ゲームは人生じゃない。

でも人生の一部でもある。

ただ今ポルトガル、Aブロックでトップだぞ!

 

(つづく)

 


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