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ユーロ2000 2 
ユーロ2000が開幕しました。開幕のその日は6月10日土曜日。
ポルトガルでは「ポルトガルの日」という祝日でしたが、ジョンと、
ジョンの同僚のイギリス人の女の子2人とお昼ごはんを食べました。
ジョンは相変わらず「イングランドは絶対に負けない。」と言い続けて
いました。
試合の当日6月12日はリスボンでは13日の聖アントニオの日の
前夜祭で、リスボン市民がリベルダーデ大通りやアルファマに集まり、
パレードや、盛大な催しが行われます。
この日は鰯を食べる解禁日と言われ、夜になると皆街に繰り出します。
「クリは12日の夜はお祭りに行くの。」
「う〜ん、これが最後になるだろうから行きたいなあ。ジョンは行くの。」
「行く積もりだよ。イングランドが勝って祝杯をあげるんだ。ヒヒヒ。」
そう嬉しそうに言っていたものの、食事の終わりのほうでボソッと
「万が一、何かの間違いでイングランドが負けたとしたら、自分は
本当に本当に落ち込むと思う。鰯も食べに行かないよ。とても
祭りの気分にはなれない。」と言ったのでした。
開幕日はスウェーデンとベルギーの試合。
ベルギーにはポルトガルのスポルティングの選手ムペンザとその
弟が出場するので、応援にも力が入ります。
ベルギー、2−1で勝った! やった!
翌日6月11日はイタリアとトルコ、フランスとデンマーク、
チェコとオランダ。デンマークにはスポルティングのキーパー
ピーターシュマイケルが出ていたのですっごい応援していたのですが、
3−0で負けてしまいました。シクシク
さてポルトガルチームですが、今回の目玉は何といっても
国民的ヒーロー、ルイス・フィーゴ。彼はスポルティングで6年
プレイしたあとスペインのバルセロナに行き、大活躍している選手で、
ポルトガル人で彼のことを悪く言う人に出会ったことがありません。
売っているサッカー雑誌の表紙は全て彼。
他にも、実力はあるものの去年収入に見合った仕事をしなかった
ために8年プレイしたベンフィカから解雇通告を受けたばかりの
ジョアン・ピント。スペインチームで活躍中のサ・ピントも話題の
人の一人です。フィーゴとサ・ピントが今回のポルトガルチームの
優勝の鍵と言われていました。
ところが試合を前にしての練習中にサ・ピントが怪我をして
しまったのです。
サ・ピントが出場出来ない!
ポルトガル中に衝撃が走りました。
イングランド戦はきっと難しくなる・・・・。
試合の当日。
ダンナは朝からソワソワしていました。
「今日早く帰りたいなあ。 くそ〜、ポルトガル勝たないかなあ。
試合は7時半からだっけ。」
「うん。早く帰れないの。」
「忙しいんだよなあ・・・・。 でも早く帰りたいなあ。」
ダンナの帰りは通常8時〜10時で、まあそれでも日本にいた頃
よりは早く帰れるのですが、今日だけは早めに帰りたい、と思っても
なかなか実際帰ることは出来ません。
「いや、帰るぞ。絶対試合までには帰る!」と息巻いて出勤したダンナ
ですが、朝10時くらいに「だめだあ。」とがっくりした声で職場から
電話が入りました。
「今日日本からお客さんが来るんだよ〜〜。夜空港に迎えに行くことに
なった・・・・。」
「うわ〜、可哀想〜。
それ、タクシー勝手に拾って乗って行って貰えないの。」
「そんなわけには行かないよ。大切なお客さんだからなあ。ううう。」
「何時から。」
「空港に8時半・・・・。」
「げげ。もろに試合中じゃん! 気の毒〜〜〜。」
「仕事だからなあ、仕方ないよ。俺も可哀想だけどさ、俺の同僚の
ポルトガル人のほうがもっと可哀想だよ。ずっと楽しみにしてたのに。」
「えーっ、ポルトガルの人も行かなくちゃいけないの?」
「迎えに行く相手は1グループじゃないからなあ。仕方ないんだ。」
「すっごい可哀想〜。」
「ただ今日は聖アントニオの日の前夜祭で、交通規制がかかるから、
それを避けるために早めに街を抜けなくちゃいけない。
空港に行く時間まで仕事していたら、もう街を出られなくなるのは
確実だし。だから、一応7時半くらいには家に一旦帰ることが
出来ると思う。」
「試合の最初のほうは見られるねー。」
「うん、お前、部屋片づけとけよ。」
「え。」
「そのポルトガル人の同僚も連れて行くから。空港迎えも一緒に
行くんだからさ。」
そ、そっかー。
部屋・・・・。
片づけなくちゃね・・・・。
その日はポルトガル語のレッスンの日。
たまたまジョンはお休みで、フランシスカと私の二人きりです。
「今日のポルトガル戦は、携帯でメッセージいっぱい送るわよ。」
とフランシスカが言います。
「私に送るのはいいけど、ジョンとはやめた方がいいよ〜、
彼、ものすごい真剣だもん。冗談が通じない状態だと思う。」
「オー、クリ、もちろんよ〜。よく分かってるわよ〜。
ジョンにはメッセージ、送れないわ〜。」
夜7時前、と言ってもまだ外はギラギラに明るいのですが、
ダンナから電話がかかってきて、これから同僚と一緒に一旦家に帰る
とのことでした。道路は思った通り交通規制がきつく、普通の3倍は
時間がかかったようです。まだお祭りの始まる時間までは時間がある
はずでしたが、すごい車だったとか。
ともあれ、7時半前には何とか到着。
ピピッ。
フランシスカからメッセージが届きます。
「ビバ! ポルトガル!」
返信モードにして「勝とう!」と送ります。
そしてゲームは始まりました。
ああ、ポルトガル、頑張って!!
しかしその願いも虚しく、開始2分でイングランドのスコールズが1点。
ぎゃあっっっっ!!!
ダンナは「ええっ、もう入ったのっ。」
ポルトガル人の同僚は呆然と頭を押さえています。
攻撃がすごい速い!
ショックでしたが、まだ開始2分。挽回のチャンスはあるっ。
ピピッ。
フランシスカからのメッセージ。
「おお、神様!」
返信モード。
「悲しい・・・。」
ポルトガルチームの攻めは悪くありません。
ボールのキープ率もなかなかです。
しかし前半18分、またまたイングランドの速攻で、為す術もなく
マックマナマンのゴールが突き刺さりました。
ぎゃあっっっっ!!!
これはもうだめだ。
もう2−0!
この時点で、私の頭の中には
「どうか3−0や4−0では負けないで。」と言うマイナスな
考えがよぎっていたのであります。
ピピッ。
「オウ、信じられない!」
というフランシスカのメッセージに
「私も・・・。」
と返信しました。
(つづく)