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【文化とスポーツ】 残酷?闘牛





 1999年10月8日。

家に着いたのは午前1時45分。

さて、そんな時間まで何をしていたかと言うと、私たちの家のすぐ近くにある、

カンポ・ペケーノでやっている闘牛を見に行って帰って来たからです。



 その日はダンナの新しい上司の方一家と一緒に見に行きました。

赴任したばかりのご主人が、ポルトガルの闘牛と言う文化に触れてみたい、

というお話で連れ立って見に行くことになったわけであります。

闘牛のチケットはとって〜もいい席を取ってなんと一人9500エスクード。

(当時のレートで5500円くらい)

前回行った時は3500エスクードの席でしたから、これは大きな違いであります。

席はやはり値段に見合って、なかなかヨイ席でありました。

さすが高いチケットだけのことはある!



 しかーし、入る前から、ちょっと不穏な空気がありました。

上司のご一家は御主人、奥さん、21歳の娘さんの3人だったのですが、

娘さんが余り見に行きたくなかったようなのです。

と言うのはそちらのお宅では柴犬を飼っていてとてもとても可愛がっており、

闘牛と言う動物をブスブス刺して傷めると言う見せ物は、もう見る前から

かなり拒否反応が出ていたのでした。

(だったら見に行かなければいいのに・・・・とも思いましたが、行ってみてコトの

悲惨さが分かったのでしょう。)

娘さんは気乗りしない様子で暗く堅い表情をしていました。



 さて、いよいよ牛登場!

しかし、マズイことには、この日最初に出て来た牛さんは闘う気まるきり0。

すっかり怯えて、立ちつくしたままです。

突進する気配すらありません。

立ちつくしたまま、時折自分の出て来たゲートから、逃げようとするのであります。

それを騎士が「オイッ、オイッ!」と挑発し、どピンクの布をひらつかせます。

闘う気のない牛はその色につられて思わず走り、ブスリと背中を刺されると言うもの。

闘う気はないのに挑発されてブスリ、血をダラダラ流しながらその場に立ち尽くして、

再び挑発されて突進してブスリ、血をダラダラ流すの繰り返し。

ありゃ〜、これはちょっと牛も可哀想かも・・・・。



 しかしブスリと刺されば、パチパチパチと手を叩くのが礼儀。

オーと言う歓声とパラパッパパーと言うファンファーレを聞きながら手を叩き、

ふと横の上司一家を見ると、21歳のお嬢さんがショックの余り目をうるませ、

今にも泣きそうではありませんか!

両側のご両親も困ったなと言う顔・・・。

「だっ、大丈夫ですか?」

「あ、ごめんなさい。ウチね、犬飼ってるから、どうも重なって しまって・・・・。 

 ちょっとコレはきついものが・・・。」と奥さんが戸惑ったような表情で言います。

御主人は「ありゃあ、牛が可哀想だなあ・・・・。」とやはり当惑している様子。

うーーーーーーむ。私たちはどうしたらいいの。い、いたたまれないわ・・・・。



 それから、次々と牛が出て来るわけですが、かなり獰猛な牛が出てきても、

隣りの硬直した雰囲気のご家族を前にパチパチともしづらく、

私たち家族も大変困ってしまったのでした。

息子は何も考えずに「いえーい。」と言いながらパチパチやっているので余計つらい。

ついに、インターバルの時間に「じゃあ、我々は帰りますが・・・。」と上司の方たちが言いました。

「で、そちらは・・・・。」

「あ、もうちょっとだけいます・・・・。」

だってえ〜、私たちも前回は眠気に負けてインターバルで帰ったんだもん。

今回は1人9500エスクードも奮発しているんだから、最後まで見たいよー。

新しい上司の方には印象悪くなっちゃったかもだけど・・・。(悪いよな、印象。(^^;))



 でも見て良かったです。

だって終わりのほうが絶対迫力あったもん。

牛すごいすごい。

ど迫力で、獰猛と言うのはこういうことを言うのだ。

牛もすごいけど、あんなのに立ち向かうのもスゴイ。

騎士が牛を上から刺すのも迫力がありますが、やっぱり素手で取り押さえに行く

フォルカドが見物だなあ。(人間が血だらけになっても尚立ち向かうのがすごい)

心おきなくパチパチしながら、さっきまで泣いていたお嬢さんの顔を思い出しました。

ああ、ああ言う繊細さが本来あっていいのではないか、なんて思ったりしました・・・・。

(なんか、残酷だわ私・・・・。)



 その日は、ついに最後まで闘牛を見ることが出来ました。

最近闘牛は動物虐待だと言われ、ポルトガル国内でもいろいろな論議を醸しています。

長い歴史のあるものでも、時代の流れによっていろいろ変わって行くのでしょう。

ポルトガルの闘牛は、いつまで続くのでしょうね。

ずっと続いて欲しい気もするのですが・・・・きっと遠くない将来にはなくなってしまうのかもしれません。



ちなみにシーズンオフの闘牛場にはサーカスが来たりします。

こちらはこども達でも心おきなく楽しめるでしょう。

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