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【習慣】クレームをつけろ
すべてキチンキチンとシステマティックに物事が運ぶ日本と違い、ここポルトガルは、こう書いては何ですがいい加減で寛容なラテンの
国であります。以前にも何回か書いている通り、納期通りにコトが
進むとは限らないし、約束していたとしてもいい意味でも悪い意味でも
融通がきいてしまうし、テキトーなところがたくさんあります。
だから、頭に来たことははっきりしっかりくっきりクレームをつけない
と、ナアナアでコトが運び結局泣きを見るのだ、と私の周りの人々は
常に言っております。
中でもクレームの女王は私のポルトガル語の先生フランシスカ。
会う機会が多いので、何やら事件が起きた時は彼女にその愚痴をこぼす
のでありますが、彼女の返答はいつも「それはクレームをつけるべきよ。」
です。
例えばレストランに行った時スープを頼む。
ポルトガル人は熱さを気にしないのか猫舌が多いのか、はたまたズズズと
音を立ててしまうのを嫌う故かなぜかは知りませんが、アツアツの
スープが一発で出てくることはなかなかありません。
お風呂の温度よりもはるかに低いわよっっ、と思ってしまうような
激ヌルのスープが出てくる確率が高いです。
私は食べ物は熱かったり辛かったり、ともかく刺激的?なものが好きなの
で、ぬるいスープが出てきただけでがっくりします。
多少まずくても、熱いだけで一翻つくのに・・・・。
だから頼む時には「Bem quente」(熱くしてね)と言うのですが、そう言って
いるのにもかかわらず、ちゃんと聞いていないのか忘れたのか、出てくる
スープはぬるいです。ああ。
(ちなみに食後のコーヒーもぬるかったりする。
私の場合はガロット(小さなミルクコーヒー)を頼むため、冷たいミルクを
足すことが多いからなのですが。どうか熱いミルクで割ってくれ?。)
と、いう話をフランシスカにしたら、
「クリ、どうしてその時ウェイターを呼んで『温めろ』って言わないの。」
と言われました。そこは悲しい日本人の性で「だって・・・・言えない。」と
答えたところ「熱いスープが好きならば温めてくれと言わなくちゃダメよ。」
と言います。事実彼女と一緒に食事をする時は彼女はいつも私に
「スープはどう。」と聞いて「うん、熱くない。」と言うとすぐ大きな声で
ウェイターを呼びつけ「熱くしてって頼んでるのに熱くないわよ。温めて
頂戴。」とビシッと言ってくれます。(ああ、自分で言えないのがもどかしい)
ビールが好きな彼女は、昼食などでビールを頼んであまり冷えてないと
「こんなビール飲めないわよ。取り替えて。」とビシッと言います。
一緒にいるこっちが冷や冷やするくらいですが、
「お金払って来ているお客さんなんだから、当然の権利よ。」とキリリと
した瞳で言うのでありました。彼女に限らず、この辺ポルトガルの人は
なかなかはっきりしていると思います。
フランシスカによるとポルトガルのレストランには「クレームブック」とか
いうものがあり、しかるべき機関の人々が時々調査に行って、そのクレーム
ブックに顧客により書かれたものの内容が酷い場合は営業停止にもなりかね
ないと言うことですが、ホントなんかな。(^^;)
と言うわけで前置きが長かったのですが、先週ビデオ屋さんで起きた話。
友達と一緒にレンタルビデオ屋さんに行きました。土曜日のことです。
レンタルビデオ屋さんで暫くビデオを探していたのですが、その友達が
ロバート・デニーロが主演のビデオを手に取り「クリ、この映画面白い
わよ。去年出た映画の中で一番面白かったからお勧めよ。」と言うので、
借りてみることにしました。他にもモンティパイソンを2本借りました。
土曜日はモンティパイソンを見て、さて翌日日曜日。
ダンナは出かけておらず、息子は友達の農場に遊びに行っていていなかった
ので、私は家に一人。例のビデオを見ることにしました。
さて見ようとしたらテープが中間部分くらいで巻き戻しされていない。
まあそう言うのはよくあることなので、巻き戻しして見始めました。
そのビデオは面白かったです。デニーロがマフィアの親分なのですが、
ある日突然悪いことが出来なくなって、心療内科の医者に相談しに行くと
言う内容。1時間10分だか20分だか、飽きずに見ていました。
しかーし突然、見ている途中でビデオに雨が降るようなノイズが入り、
それから止まり、巻き戻りはじめたのであります。
これは何じゃ。
折しも映画は一番面白げなシーン。
ああ、続きが見たい。
そこで2度、3度と例のシーンまで行くのですが、またまた雨が降り始め
巻戻る。
これは何じゃ。
テープがおかしいのかな、と思いデッキから取り出して、テープ部分を
見てびっくり。テープが切れているではありませんか。
いやん、テープが切れてるよ?。これ結末見られないのかな?。
自分のテープであれば勝手に分解してテープ繋げてそのまま見続ける
ところですが、レンタルビデオなのでビデオカセットには分解防止の為か
封印シールが貼られております。レンタルビデオ屋さんは我が家からは
そんなに近くなく、と言っても徒歩15分くらいなんですが、行って取り替
えてまた戻るくらいなら、続きはもういいかなあ、と思ってお勧めして
くれた友達に結末を聞こうと電話をしました。
わけを話すと、
「ええっ、あそこのビデオ屋さん、いつもロクなテープ置いてないのよ。
この間もウチで借りたビデオ3本のうち2本は画面にノイズが走って
全然見られなかったもの。ひどいわねえ。」
「そうなんだ。ところでアレ結末どうなるの。」
「クリ、どこまで見たの。」
「あのお医者さんがデニーロの代理でマフィアの会議に出席して、
デニーロの替え玉だってばれたところ。」
「それって、一番面白いところじゃないの?! 私から結末聞くよりも、
絶対取り替えて貰って見た方がいいわよ。だって、お金払って借りてる
のに不良品つかまされたんだもの。」
「取り替えてくれるのかなあ。」
「当たり前よ。当然の権利じゃない。」
そうか、と思い直し、ビデオ屋さんに行く気持ちになりました。
そう言えば日本のレンタルビデオ屋蔦○、友達が夫婦喧嘩してダンナさんが
ビデオテープを投げつけビデオ壊した時、確か「子供が壊して・・・・。」と
いいわけして「壊したので払います。いくらですか。」と言った話が
あったっけ。(^^;)そしたら蔦○さんは「こういう時の為に保険に入って
いるのですから、払わなくて結構です。お取り替えします。」と言ったとか。
そうだよね。ビデオ屋さんに入会するのに5000esc.、ビデオを一本借りる
のに500esc.払ってるんだし。面倒だとか思わずに、ちゃんと結末見ようっと。
日曜日は閉まっているかも、と彼女が言うので店に電話をしたらちゃんと
開いていました。そこで借りた3本を持ってテクテク、ビデオショップに
向かいました。
さてビデオショップに到着しましたら店はガラガラ。
店番の女性が気怠そうにカウンターに座っています。
「あの、すみません。コレ見ている途中で突然止まって、
それで巻戻り始めたんです。だから後半のほう見られなかったので、
他のちゃんとしたビデオと取り替えて下さい。テープ切れてますよ。」
「ビデオが止まった?」
金髪のその女性は私からビデオを受け取るとカセットを調べました。
「テープ切れてるじゃないの。」
「だから今そう言ったじゃないですか。これじゃ続きが見られないから
テープ取り替えて下さい。結末見てないんですよ。」
「テープは取り替えられない。だってこれはあなたが切ったんでしょ。」
「!!!
私が切ったって・・・・。 見ている途中で突然巻戻り始めたんですよ。
それで続きを見ようとしても見られなかったんですよ。」
「だって、途中まで見ていたんだったらテープは切れていなかったって
ことでしょ。あなたのビデオのマシンのせいで切れたのよ。」
「途中で突然止まったってことはビデオの状態が悪かったってことじゃ
ないですか。私が切ったんではないですよ。そもそも、このテープ
借りた時にきちんと巻き戻ししていなくて、ビデオの途中で止まって
いたんですよ。ちょうどこの見られなかったくらいの位置で。
前の人も見られなかったんでないんですか。」
「そんなのは知らない。ともかく取り替えられない。それに今日は店主が
いないから何とも言えないけど、多分弁償して貰うことになると思う。
明日以降電話で連絡する。」
「弁償?」
「当たり前でしょう。切ったのはあなたなんだから。」
「だって、ビデオが最初からおかしかったんでしょう。
うちのビデオデッキは新しいし何の問題もないですよ。」
「弁償して貰います。」
「いくら。」
「12000エスクード。」
しれっとした顔で彼女は言いましたが、12000エスクードとは何事?。
映画のビデオは市販されていますが、4000エスクードかそれ以下です。
仮にビデオショップのビデオは耐久性があるから高いとかそう言うのが
あるにしても12000エスクードとはなんでしょう。
ビックリして、二の口が告げませんでした。
そこで例の友達に電話をして「こう言う風に言われたんだけど。」と
事情を説明したところ、彼女は激怒して「そんなのは払う必要ないわよ。
クリは日本人だからね、外人だからなめられてるのよ。」
「でも、テープが切れたのを発見したのは私なわけだし、払ってそれで
もう余計なトラブルがなくなるんだったら、もう払っちゃってもいい
気がする・・・。」
「そんなのダメよ。ここで暮らしていくにはね、何でもかんでも押されて
しまってそれを聞いてしまうと、どこまでも押され続けるのよ。
理不尽なことでも押されて飲んでしまうとそれで終わりなの。
クリは外人だから、余計そう言うふうに扱われるのよ。私の主人の
電話番号置いて『私は外人だからうまく交渉できない。問題があるの
ならここに電話してくれ。』って言ってそのまま帰って大丈夫よ。」
と言います。彼女のダンナさんは弁護士さんなのであります。
「コレ私の友達の弁護士さんの電話番号だから、何か問題あるのなら
こちらに電話して下さい。私きちんと交渉出来る自信ないから。」
「あなた、じゃあ壊しておいて払わない積もりなの。」
「払いませんよ。だって、ビデオは最初からおかしかったんでしょう。」
店員の人はとても不満そうに私を睨んでいましたが、どちらにしろ店主の
方はいないわけだし、そのままビデオショップを後にしました。
さてその後・・・・、ビデオショップから連絡はありません。
その弁護士の彼のところにも電話はありません。
このいきさつをフランシスカとメルセデスとアンゲリーナとスザンナにしたら、
(頭に来たのでみんなに説明しまくった)
「そんなのおかしいわよ。クレームはつけなくちゃダメよ。大体入会の時の
5000エスクードだって返して貰うべきだわ。そんなイヤな思いさせられて。」
フランシスカとメルセデスに至っては「店員の特徴を言いなさい。クリの
代わりにクレームつけに行くわ! 5000エスクードもきっちり返して貰うし、
レンタルビデオ代の500エスクードも取り返してあげる。」
「いっ、いや、もういい。払わなくて済んだんだし、もうコトを荒立てたく
ないから。もうあのお店に行く気もないし。」
う?ん、強い。
この強さが欲しいです。
でも、ポルトガルで暮らすには、きちんとクレームをつけることは必要・・・・
らしいです。(^^;)