| HOME | ビバ!幼稚園 | 語学学校に行こう | EH PA!ポルトガルサッカー! |
| ダンナギャラリー | こんなポルトガル語 | ポルトガルのお話 | 暮らし色々 |
| ポルトガルの迷信 | ポルトガル料理レシピ | ここが美味しい!レストラン | わたしのオススメ |
| ポルトガル国内観光 | Link | ポルトガル基本情報 | 自己紹介 |
殺伐な日2
スポルティングは攻めている、攻めて・・・・、しかし点は入らない。コーナーやフリーのチャンスも何度かありますが点は入りません。
特にこの日の右コーナーからのキックは、いつもならばアンドレ・
クルシュが蹴るはずなのですが、最近レアルマドリッドから移籍
(レンタル移籍かもしれない)してきたロドリゴ・ファブリが蹴って
全然ゴールに結びつかないのです。
さて、前半を半分ほど過ぎた頃のこのロドリゴ・ファブリのコーナー
キック。しかし何かアクシデントがあったのか、試合が中断して
います。TVで見ているわけではないのでよく分からなかったのですが、
シュマイケルのいるゴール前でアルヴェルカの選手が倒れており、
審判がそちらの様子を見に行くため、中断しているのでした。
それなのに、大きい応援団が大声で応援を続けています。
さっき雰囲気を悪くしたこともあり、また場にそぐわない応援を続けて
いることに対して、スタジアム中のスポルティングファンが切れて
しまい、応援団に向かってものすごい指笛と、罵声コールを浴びせかけます。
応援団はそれに負けずと更に大きな応援を始め、この不適当な応援に
他の全員のスポルティングファンのブーイングは更に強くなり、スタジアムには
何とも言えないイヤな(恐い)雰囲気が充満しました。
「これ・・・・一体なに? こんなの初めてだよー。」
「うん、すげえなあ・・・・。」
ゲーム再開。結局コーナーからはゴールに結びつくことはなく、
観客席は険悪な雰囲気を残したままため息に包まれました。
しかしチャンスは来ました。
オルバッツ、中盤を走っている時にゴール前にパスすると思われた
のですが、キーパーが遥かゴールから前に出ているのをチラリと見て、
キーパーの上をふわりと越したシュートを決めたのです。
一瞬にして一斉に飛び上がるスポルティンギスタたち。
「ゴォォォォロォォォォォォーーーーーー!」
場内にゴールのアナウンスが響きわたり、場内は打って変わって明るい
ムードに包まれました。
それも束の間、ああぁぁっっっ、と言う声でシュマイケルのほうを
見れば、何とカウンターアタックでボールがゴールに入ってしまった
ではありませんか! オオゥッ! エッパー!とまた場内にがっくり
とした空気が流れましたが、オフサイドだと言うことが分かり、一斉に
ホッとします・・・。
結局追加点なしの前半は1-0で終わり、スポルティンギスタたちは
少し安堵と失望の混じったため息をついてインターバルに入りました。
後ろの老夫婦に「どうしてあの応援団はもめていたんですか。
ケンカしていたんですか。」と聞いたら「彼らは派閥があって、
相入れないんだよ。しょうもない。」と顔をしかめます。
そうか、今までべっこの応援をしているなあ、と思っていたけど、
やっぱそうなんだ。
後ろの、イネステイシェイラがいる方の応援席を見ると、息子は
2人で仲良くじゃれていて、こちらを見つけて嬉しそうに手を振ります。
「楽しんでいるみたいだから、あの子はあっちにいて大丈夫みたいね。」
「まあ、子供だからなあ。ゲーム見るより友達といる方がいいんだろー。」
後半が始まりました。
シュマイケルがこちら側のゴールです。
シュマイケルがこっち来たあ、と、うかれていたのも束の間。
これは悪夢のような後半の始まりでした。
スポルティングは最悪の試合運びで、ゴールチャンスはあるのですが、
カウンターアタックでたちまち攻められます。アンドレ・クルシュが
必死でカウンターアタックを食い止めますが、点こそ入らないものの
ゲームは完璧にアルヴェルカのペースになりました。
カウンターアタックの嵐。
点が入らないのが不思議なくらい。
何度もシュマイケルが止めるけど、危なっかしい場面がいっぱいあって、
シュマイケルがヘボに見えちゃう。シュマイケルに罵声が飛びます。
でもシュマイケルがヘボなんじゃない。だって、止めてるもん。
シュマイケルまでボールが届かせてしまう他のメンバーが良くないのだ。
アンドレ・クルシュは必死で止めてる。
贔屓目じゃなくて、彼がいなかったら、もうアルヴェルカの好き放題と
言う感じ。特に、アルヴェルカのアンドレと言う選手(黒人で頭つるつる
なので、すぐ判別できる)がもの凄く足が早くて、カウンターアタックの
中、次々とゴールチャンスを生み出します。
エドゥミルソンがムペンザに交代。
オルバッツがジョアンピントに交代。
ジョアンピントが入った時はひときわ高い歓声と拍手がわき起こります。
でも状態は余り良くならない。ジョアンピントは頑張って走ってるけど。
後ろの老夫婦のパーまじりのぼやきと叫びは更に激しくなり、場内は
その日の不甲斐ないスポルティングの選手達への、指笛と罵声に溢れ
始めました。
ああ、だめだ。
今日のゲーム、一刻も早く終わって欲しい。
どうか、アルヴェルカが得点しませんように。
あと5分くらい。あと4分くらい。
アルヴェルカが攻めまくっています。
早く、早く終わって。
もう終わっていい時間のはず。
スタジアムは切迫したムードに包まれ、きっと皆、同じ気持ちだったと
思います。時間がもうほとんど終わりに近づいているので、席を立って
出口の方に向かう人たちも結構いました。
早く終わって、と祈っていたその時。
あああっ・・・・入っちゃった。
アルヴェルカのアンドレから絶妙なパスが出て、ティトが受けました。
ゴールからは少し距離がありましたが、痛烈なシュート!
シュマイケルが飛びましたが届かず、左ゴールに突き刺さりました。
場内愕然として瞬間シーンとなり、それから皆一斉に席を立ち出口に
向かい始めます。口々にスポルティングを罵りながら。
まだゲームは続いていましたが、再開後10秒くらいで試合終了の
ホイッスルが鳴りました。
あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
終わっちゃったよーーーー!
罵声と指笛とブーイングが轟音のように鳴り響くスタジアム。
それらは全て、アルヴェルカに対してではなくて、我らがクラブ、
スポルティングに対してです。
「1戦2戦は勝ったよ!でも3戦目は負けて、レアルマドリッド戦は
あんな引き分け方だ!そして今日は何だ!あんなの負けたような
もんだ。もう今日を最後にスタジアムには来ない!」
おじさんがわめき散らしながら出口に向かっています。
ある人は肩を落として、ある人は怒りながら、でも皆の思いは同じ。
今日のジョゴ(試合)は最悪だった・・・・。あれが去年の優勝チームか。
あれが、優勝して賞金を獲得して、そのお金でたくさんの優秀な選手と
契約した結果? 私たちのスポルティングは強いはずじゃなかったの?
親子3人、がっくりしてトボトボと、それこそトボトボと歩いている
スポルティンギスタ達と共にメトロに向かいます。メトロの中の人々も
がっくりと力抜けてシーン。
家に帰って、録画しておいたビデオを見ました。
スタジアムで見ている時よりも、選手の動きはよく分かるし、選手も
思ったよりよく動いていました・・・・。
でもスタジアムのあの喧嘩や警備員が押し寄せた部分、全般の険悪な
雰囲気、そしてスポルティンギスタ達の選手を非難する悲惨なムードは
TVではほとんど分かりませんでした。う?ん。
ボールのキープ率はスポルティング57%、アルヴェルカ43%。
でも後半は、あ?、もう見ていらんないよっっ。
最後のシュートは、実はティトが打った球をオルバッツが蹴り返そうと
して出した脚に微かに当たり、方向が変わったものでした。
そうでなければ、シュマイケルは取れたはず。
でも実際は取れなくて、最後の1分まで勝っていたのに、結局私たちは
引き分けてしまった・・・・。
ああ、ゲームに絶対はない。
全戦全勝を望むのは可哀想だと友達が言っていたけど、勝って欲しいよ。
頑張ってよ、スポルティング!
次のアルヴァラーデも応援に行くから。